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ミーコワールド

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ウワサを信じちゃイケナイヨ♪

 

  [ウワサをしんじちゃイケナイヨ♪]

山本リンダの歌に「ウワサをしんじちゃイケナイヨ」というのがある。

「わたしのココロはウブなのさ」と続くのだが、なんともかわいい歌詞である。

私はこの歌が大好き。

すごく不良っぽい女が「私、本当はウブなのよ」とアピールしているのである。

とてもほほえましいではないか。 実際、こんな人って結構いるものである

見ているだけでは危なっかしくて仕方のない高校生が話してみると

すごく大人でしっかりしていたり、この人は大丈夫、と思っていたのに

人に騙されたりと本当にイロイロだ。 

特に私生活については意外な事ばかりである。 

男のウワサの絶えない人が実は離れた所の親の面倒を見る為に通っていたり、

そっとカルチャーに通っていたり、他人の面倒をみていたり・・・・・・。 

自分のしている事を吹聴しないばかりに周りから誤解を受けているという事が

多々あるのはどうしてか。 

私もその内の一人なのでつい心を痛めてしまう。 

私について言えば4歳年上の兄が中途障害で施設にいる。

年3回ばかり帰省で私の家に帰って来る。 

ところが物見高い近所の人は兄の事を私のパトロンだと言っている。 

憶測ではない。 

「あなたってヘンな男の趣味があるのね」と何度か直接言われた経験がある。 

「変人」と噂されているばかりに9年もの間鼻をつき合わせていても

ジロッっと一瞥するだけで口を利いてくれない人もいる。

「人はどうして人間関係をそのようにしか見る事ができないのか?」と

いうトコロの問題である。 

男と女がいる。 

夫婦かもしれない。 

きょうだいかもしれない。 

いとこかもしれない。 

ただの友達かもしれない。 

お使いで来ただけの人かもしれない。 

親戚の人かもしれない。 

何か仕事の所要で定期的に来る人かもしれない。 

ざっと考えただけで7つも浮かんだ。 

他にもあるだろうが今思い付いただけで7つもあった。 

ところがその関係をうかがい知れなかったらみんな「パトロン」であり

「彼氏」であり「愛人」であり「世話になっている男」にされてしまうのである。

なんともすさまじい想像力ではあるまいか。 

まるで「言われたくなかったら全部しゃべれ!」と言わぬばかりである。 

私はこんな生活をもう20年も送っている。 

中には本当に私をかばってくれた人も一杯いる。 

ありがたい事である。 

ところがそんな風にかばってくれた人がのけ者にされていたのは

「いかんともし難い」事実である。 

周りの女性達からはそんな風に言われ、根性の悪い男からはなんとも

言い難い嫌がらせを受け、下心のある男からは「親切ごかし」に

つきまとわれ、本当に私のこころは「ウワサをしんじちゃイケナイヨ」なのだ。

私に夫がいないからなのかと思っていたのだがどうして、どうして、である。 

私の友人に姉さん女房がいる。 

彼女はトある団地に長年住んでいるのだがそこでの出来事を紹介したい。 

彼女の実家は農家で父親が野菜などを下げて時々やって来る。 

かわいい娘が近所にはずかしい思いをしないようにと小奇麗にしてやって来る。

わが娘の家へ来たのだから昼ごはんを食べて孫が帰って来るのを待っていて

顔を見て夕方帰って行く。 

それを近所のある人がいつも見ていて別の人にこんな風に伝えていたのだ。

「うちのお向かいの奥さん、旦那さんが年下だと思って年上の人と不倫しているのよ。

いつも旦那さんが出て行った後に来て旦那さんが帰って来る前に急いで帰って行くわ」と。

友人は私に「その向かいの人が引越しをしてから親しい人から聞かされた」と言った。

彼女は「ずうっとそんな風に見られていたのだろう」と淡々と語った。

ウワサを信じた人はどのように思っていたのだろう、というのが

私達の感想なのだが・・・・・。

そんなたぐいの話はたくさんある。

「他人の生活に土足で踏み込む」とは正にこの事ではあるまいか。

自分のわからない部分を想像だけで吹聴する、聞いた人も面白そうに聞く、

聞く人がいるから尾ひれがついて話が大きくなる。

それで命を絶った人もいる事を私は知っている。

それでも、死に追いやった人達は

「やっぱり本当だったのよ。 バレタから死んだのよ」で終りだった。

「人を殺すにゃ刃物はいらぬ、不倫をデッチ挙げればそれでいい」という図である。

ウブな人程、真剣に悩み、落ち込んでいく。

それに追い討ちをかけるかのごとく更にのけ者にする。

なんとも恐ろしい女の世界ではあるまいか。

イヤイヤ、男の世界にもすさまじい話が一杯あるらしい。

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